不登校児童・生徒のための学校、八王子市立高尾山学園

2011年11月11日 05時54分 | カテゴリー: 活動報告

さまざまな体験を積み重ねながら自信をつける『体験型学校』のとりくみ

校門をくぐると広々とした校舎が迎えてくれます。
校門をくぐると広々とした校舎が迎えてくれます。
八王子市立高尾山学園は2004年4月に、病気や経済的な利用を除き、心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因や背景により、登校できない、又は登校したくてもできない児童・生徒の為に設立された、小・中学校併設の学校です。

当時、八王子市の不登校児童数は600人を超え東京都の平均を上回り不登校児童を支援する学校の開設を検討していた矢先、国の構造改革特別区地域計画が打ち出され、申請。学習要領に縛られずさまざまな体験をしながら自信をつける体験型学校とし、認定され開設されました。

廃校になった小学校を再利用した校舎と校庭は、羨ましいほど広く開放的でした。

特徴的な方針として
・学校では『遅刻』という言葉は使わない。
・小学校低学年の1・2年生は、在籍している小学校での対応を重視し経過を見守るため入学はさせず3年生から入学可能。
・入学前には何度も体験入学を重ね、繰り返し面接を行い、登校できるか,適応できるかを検討する。

さまざまな学校行事を通し、子どもたちが人々と関わりあう体験を積み重ね、人間関係を築き上げる力をつけられるようにカリキュラムが組まれています。
 ①学園四季祭として年間6回の行事
 ②年間3回の遠足や社会科見学
 ③毎月ごとのプレイルーム企画
 ④年間5回の面談週間と1〜2か月ごとの保護者会や保護者同士の懇親会

2011年9月現在、在校生数は小学生14名、中学生96名
教職員数は、校長1名と副校長2名を含め、40名

子ども一人一人、異なる問題を抱えているので、それぞれに対応する職員や専門のカウンセリングやケアがとても重要です。年間3800万円、通常の学校より経費が多い理由は、指導する講師や相談員、指導補助員の人件費。
視察に訪れた自治体関係者の方々は、この数字にため息をつくそうです。

生徒は、楽しそうに指導員とプレイルームで遊んだり、音楽教室で演奏、またはひとり静かに教室で読書をしたりとさまざまでした。

中学3年生になるとベーシッククラス,チャレンンジクラスに分かれ、それぞれの進路に合わせたクラス別学習が進められます。

小学部卒業後、公立中学校へ進学した児童もいます。中学部では8〜9割の児童が進学するものの、1〜2割はまた家から出られなくなることも事実です。

さまざまな課題はありますが、高尾山学校のとりくみは、学校へ行きたがらない子どもやその家族にはひとつの支えになると思います。

さまざまな個人の悩み、家族のかたちや事情を抱えた子どもたちが学校へ行かず、ひきこもりがちになり、充分な教育が受けられないまま二十歳になり、成人として社会に認められてしまう。

そのような流れを変えるために、さまざまなとりくみで子どもたちの教育を受ける権利をまもるしくみを築いて行きたいです。