孤独死も防げる住民流見守り術〜一人の百の気づきではなく百人の一つの気づき…そして「助けて!!」と言える自分に〜

2012年5月19日 05時03分 | カテゴリー: 活動報告

自分が要介護になった時、ひとりだけになっても、自宅で暮らしたい。そう望む私に今できることは?

江東区の高齢者地域見守り支援事業はモデル試行期間(1年)を含め今年で5年目になり、15の団体が実践しています。5月12日(土)行われた江東区サポート地域活動実践発表会で、住民流福祉総合研究所長の木原孝久さんの基調講演と4団体の活動報告がありました。

木原さんはこの住民流見守り術の普及活動を20年続けられていますが、最近の相次ぐ孤独死の事件や震災の教訓から、個人情報保護の考え方が変化し、ようやく頻繁に新聞やマスコミに取り上げ報道されるようになったと言います。

住民流見守り術では、まずは集合住宅や町会単位で“見守り隊”を立ち上げ、そのメンバーが近所の人数や状況、交友関係を地図に書き込み、見守りマップを作成します。お互いの知っている情報を丁寧に書き込むことにより、さまざまなことがみえてくるそうです。その中でまったく交流のない家(今後、孤独死になる可能性が高い)がわかるようになると、皆が気にするようになり、気になってくると各自が何らかの行動をおこし、交流のない人への働きかけがはじまります。勿論、「うるさいっ!」「関わりたくないっ!」と拒絶されることもありますが、それでも「気になっていたのに何もできなかったとあとで後悔したくない」という“見守り隊”の方の言葉にハッとさせられました。近所同士でお互いを少しだけ気にし、挨拶や立ち話など、一人ひとりができる行動で少しずつつながりお互いを知りあう事で地域の見守りを作っていく…。

長年の活動を通じ木原さんが感じられていることは、助けを求められた殆どの人が、助けることを厭わないのに、助けを必要とする人が「助けて!」と声に出してなかなか言い出せないということ。
『人に迷惑をかけてはいけない。』と幼いころから言われ続けてきた私もいざその時になったら言えないなぁ…と感じます。

木原さんは講演のある度に聴衆の方々に「さあ皆さん、『助けて!』と声に出して言いましょう!いざというときのため、今から言い馴れておきましょう」と明るく語りかけます。

本当に困っている人はなかなか助けてという事すら、その大変さから言えなくなっている。

助けを求めることができる人が身近にいれば、何かしら助ける手立てにつながる。

困った人、助けを求めている人が『助けて!』と声に出して発信し、それを受け止め支えるしくみが必要。

“見守り隊”がすべての人を見守るのではなく、交流のない人たちを見つけみんなで気にかけ、それぞれがはたらきかける。それが日常化すると誰もが行動を起こし易くなり、どこかでつながりができてくる。

住民ひとり一人が見守り隊兼見守られ隊になる。                               超高齢社会を目前にした江東区で、今私たち一人ひとりができることは、自分の周りの人たちを少しだけ気にしながら、声を掛け、つながることではないでしょうか。
自分が大変で辛くなった時には、迷わず助けを求められるご近所づきあいが、大きな安心につながります。苦しいときに誰もが「助けて!」と言える地域づくり、支えられる地域づくりをめざしたいです。