地域で 尊厳を持って自分らしく暮らすために

2015年4月5日 20時08分 | カテゴリー: 活動報告

100歳以上の高齢者(百寿者)の生き方、暮らし方を15年間研究されている大阪大学人間科学部の権藤恭之(ごんどうやすゆき)准教授は、これまでに23区内の在宅の百寿者の方、約300人に聞き取り調査を行った結果、百寿者の方は総じて「自分が幸せである」という気持ちが強く、体の健康と心の健康は関係しないと語り、さらにドイツやイタリア、アメリカでも同様な調査結果が出ていると報告しています。

 「自分が出来なくなることを嘆くのではなく、出来なくなることを自然のことと受け止め、出来ることを楽しみながら、自分らしく生きる、そのご本人の生き方が大切であり、さらに、本人だけではなく、家族や周りの人たちが、その方を大切に思い、尊厳を持って接している、この関わり方が、その方の幸福感の源泉になっている幸せな高齢者の周りには 幸せな人たちが常に存在する」と述べています。

 

尊厳を持って接するという事は、どのようなことなのですか?」私の問いかけに、

「ご本人が嫌がることは、しない・させない。できないことはそっと寄り添い手助けしながら、ご本人がお好きなこと、やりたいことをされていれば、次第に生きる力が湧いてきて、お元気になります。その姿をみて私たちも元気になり、幸せな気持ちになります。」と介護の事業をされている専門職の方が教えてくださいました。

 

しかしながら地域を歩いていると、「実際に介護する立場になって初めて、何処にどう相談してよいのか何もわからず戸惑ってばかりで疲れ切ってしまう。」「どのように対処してよいかわからず、日々の生活に追われ、今までの人間関係は途絶え、外に出かけなくなり、ひきこもり状態になってしまい、とても大変でした」という声を数多くお聞きします。

介護は家族も当事者であり、支える家族を支援する仕組みが必要です。

 

2015年、介護保険制度が改正されました。

介護保険は介護を社会化し地域で尊厳を持ってその人らしく暮らすための制度として導入されましたが、制度の存続性だけが前面に出され、介護保険の理念に反し、本人が決められない、選べることが出来ないような改正となり問題です。

 介護する家族の負担を軽減するためのレスパイト事業や 医療との連携、認知症対策などは早急に取り組むべき問題です。

 また、身近な地域に日頃から介護の悩みや、困りごとの相談が気軽に出来る、話し合える場や、介護の現場と関われる場づくりが求められています。

 

地域で、本人と家族が尊厳を持って自分らしく暮らせるために 現場の声を聴きながら、本人と家族を支える地域のしくみづくりをすすめていきます。